リスクオフシナリオ-恐怖に向けた布石-
こんにちは、アダムです。
年始以来、リスクオフ相場が続いています。
いつまで続くのか。
これは、以前も言及しましたが下記2点の落ち着きを見るまで続きます。
・原油価格
・中国経済
中国懸念に対する特効薬は、人民元の引上げと財政政策です。
先日、多少の引上げを行いましたが相場の期待値はまだ上にありそうです。
一方、財政政策はかなり大規模なものが必要です。
早い話が、中国がドルを売って自国の懐を豊かにするということです。
何らかの対応と言いますが、相場が望むことと中国が出来ることの接点を考えれば
上記以外に方法は無いように思いますが・・・
それでも、「中国」という国には、それをしない文化があるので困りもの。
日本の様に、米国への胡麻擦りは不要ですが、
「貯めて肥え、富んで放さない歴史」がそれを拒むのでしょうか。
貧富の差というものは、いつもそのような歴史から生まれます。
一方、原油価格は落ち着く先を見失っていそうです。
中国は湿原ですが、こちらは泥沼。
原油の下落は、米国、サウジ、イラクが原因などと報道されますが、
本質が見えていないことに愕然です。
中国問題よりも、原油問題が深刻なのは、原油の落ち着きどころが、
前者の解決を以てのみ到達可能な故です。
現実問題として、中国は原油消費の大手であることに変わりは無く、
そう考えれば、中国経済の復興なくして原油相場の安定は無いということ。
なので、順番は中国経済の正常化⇒原油価格の上昇です。
次の一手は多くは残されていません。
リスクオフに向かう相場をどのように捉えるか・・・
またしても、値踏みが始まっています。
円高・株安に張るのが定石。
円安・株高に張るのであれば、覚悟を持って挑みましょう。
覚悟とは、値幅であり、振幅は過去相場が決定します。
原油の折り込みは、25ドル前後。
しかし、これでは覚悟(値幅)を織り込んでいるとは言い難いレート。
20ドル割れは当たり前のような気がしています。
さて、シナリオの問題。
原油の振幅が、仮に20ドル割れだとした場合。
ダウと、日経と為替の関係が重要です。
早々に相関が崩れてきそうなのは為替。
特にドル円が矢面に立ちそうです。
既に、日経の戻しに比べて、円安圧力の弱さに疑問を感じます。
FOMC待ち、日銀待ちはその通りでしょうが、
明らかに別のことをしようとしているプレイヤーが居そうな気配。
ドル円の振幅は、110円程度は織り込みましょう。
その準備は、117~120円で済ませておくこと。
その後の円安に備えるのは、115円台以下で十分です。
マクロ経済と言いますが、所詮は螺旋であり、
繰り返し以外の何者でもありません。
読み間違いと、思い違いは同じですが、物忘れはしないようにお願いします。
戦略と戦術を以て「逆に張る」、これが投資だと思います。
それでは、アダムでした。