期待値と価値と信用のはなし

 こんにちは、アダムです。


 米中の貿易摩擦が混沌としています。
 過去には、各国の貿易摩擦が世界恐慌となり、第二次世界大戦の
 呼び水となりました。

 流石に繰り返すことはないでしょうが、両国の水面下が見てみたい。
 きっとテーブルの下で手を握っていますから。

 為替もそれなりに動いています。
 話題の割には・・・、という印象は拭えませんが。

 株式と暗号通貨は、やる気がないようなので静観です。

 2017年に暗号通貨へと流れた資金が、急速に抜かれています。

 現在の市場規模は、約20兆円。
 最盛期には、100兆円に迫る勢いでしたので1/5まで減少しています。

 では、この抜けたマネーが何処に向かったのか?

 元々は、株式市場や為替から抜かれたマネーです。

 「これらが、元の市場に回帰したか?」

 これを考察するのが、本来の争点ですが、ただ単に暗号通貨市場から
 資金が抜けたことにしかフォーカスしないインフルエンサーなどという
 小蝿が多いので、一気に悲観的になります。

 実態として、これらの資金の大部分は、原点回帰をしていません。
 これは、各方面に投資を行っている投資家ならば分かります。

 一体どこに・・・?

 銀行預金なのか、はたまた箪笥貯金か?

 BTCには、価格に反映されない(チャート・値動きに反映されない)
 売買というのが存在します。

 現状、これがBTC取引の半分を占めています。

 取引所を介さない取引、仲介人を介した取引がメインです。

 こうした生取引が裏側では行われており、大口の調達というのは、
 このように水面下で動いています。

 ゴールドマンがBTCについて、ネガティブな発言をします。
 JPモルガンがBTCを詐欺と言います。
 中国やサウジがBTCを禁止します。(する振りをします。)

 ここでも、テーブルの下で手を握り合っているのでしょう・・・


 さて、価値と期待値と信用のお話

 モノの「価値」は、何を以て定義されるのかという問いです。

 価値とは、「あるものがどれほど大切か」、または「どれほど有用か」を計る尺度です。

 身近なところで、代表格ですが、通貨(貨幣)には価値があります。

 通貨の価値を担保するのは「国」であり、端的には「国力」といえます。

 国の力とは、その国の実績や歴史を評価した際の将来的な「期待値」を以て
 大凡の水準を推し量るのですが、これを反映するのが「格付け」というものです。

 我が国日本のランクは、「A+」。
 対外的には、「投資しても良いと思うよ。」という部類には入っているので良い方です。

 国民ならば知っておいた方が良いですが、知らない側の方が多いでしょう。

 原因は、将来的なインフレ懸念や、少子高齢化問題が取り沙汰されて、
 ポジティブに自国を見れていないことに起因します。

 確かに、マイナス要素ですが、それよりも「円(JPY)」の持つプラスが大きいということ。
 これは、国債と円の関係を知れば理解できますし、面白いですし、巧妙です。
 興味があれば調べて下さい。

 とにかく、そんなに簡単に国は壊れないよというのが大切で、
 国を壊さないスキームをどのように構築しているのかというのが最も重要です。

 つまりは、「信用」というのが、モノの「価値」を決定するための、
 最も大きなファクターであるということです。

 「価値」というのは、「期待値」によって計られ、「期待値」は「信用」によって
 成り立っているというのが図式です。

 つまり、真実の中心に触れたければ、この「信用」というやつの正体を
 理解する必要がありそうです。

 過去に、金本位制というのがありました。
 この制度は終了し、紙幣というのが台頭します。

 「紙幣が金を押し退けた歴史です。」

 それでは、金本位制終了後の金価格はどうなったか?

 金の価格は上昇の一途を辿っています。

 ゴールドマンサックスのCEOは、BTCについて以下のように述べています。

 「BTCについて、支援も批判もしない。つまり、結論は出ていない。
  ただし、紙幣が金を押し退けた際も、人々は懐疑的であったことを
  忘れてはいけない。」


 ここで重要なことは、BTCが何者なのかではなく、「金」と「BTC」を並べて
 発言しているということです。

 「金とは何者なのか?」

 実は、これが分からないから、金の価格は上昇しているということに
 気付かなければなりません。

 埋蔵量や性質や輝きは、金の価値を定義する根源的な要因ではありません。

 金の価値を高めている最も大きな要因は、「錯覚」であり、人々はそれを
 「信用」という言葉で上塗りして価格に反映しています。

 BTCも同じようなものになっていくと考えます。

 BTCの価値の裏付けは、「錯覚」です。

 つまり、金と同様に、価値の裏付けがないから人々は「それなり」に価値を勝手に
 見出して価格に反映していきます。

 詰まる所、マイニングやイノベーションは大きなインパクトではないということです。

 ゴールドマンサックスのCEOは、そういうことを言っています。

 ここに気付けば、BTCが今後どのような方向に進むのかは見えてきます。

 テーマである、「価値」と「期待値」と「信用」は、互いに密接に関わりながら、
 実は不可逆に結合されているということです。

 期待値から価値を求めることも、価値によって信用を高めることも出来はしませんが、
 期待は信用を縁にし、信用によって価値が上昇していくという流れは普遍です。


 「信用」とは、人々が作り上げている「錯覚」だということを忘れてはいけませんし、
 だからこそ、「価値」は上昇していくというロジックを理解してください。

 今回テーマにしたことは、投資のセンスに近い分野の考察です。

 これが理解できれば、“価値の裏付けがあるモノ”はやがて廃れていく
 ということが分かります。

 そして、その代表格が貨幣であることに戦慄しつつ、ブロックチェーンが何故に
 革命的だと言われるのかを、今一度考えて下さい。


 それでは、アダムでした。



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