有るは天意、成すは人事
こんにちは、アダムです。
先日アップした「総和」に関する問い合わせが増えています。
※先日の投稿はこちら。
皆さん両建てが大好きです。
私も「同じ穴の狢」ですが、よく分からないものに人は惹かれる性質を
持っているのでしょう。
本来、「両建て」とは分かりづらいというカテゴリではないのですが。
これを難解に考えるので、大抵の方は「総和」ではなく
「相違」してしまっている状況。
両建てとは、買いと売りを建てることを指します。
以上。
これしかないのだから、必然にして使い方は限られてきます。
同時両建てか、時差両建てか。
このくらいを考えるでしょうが、実際の所こんなことは
どちらでも構いません。
先日も記載しましたが、両建ての芯を定めたければ、
為替のルールから考えなくてはなりません。
「買いから始める」や「売りから始める」は些細なことです。
買いからスタートした方が良いのは、その方が簡易だからです。
しかし、「何に対して」簡易なのかが分からなければ、
結局は同じことです。
私は、同時両建ても時差両建ても使います。
ゆっくりと時間をかけてポジションを構築する場合は前者です。
比較的早めに決済まで持ち込みたければ後者です。
為替の旨味は、金額的な増減ではなく、エントリー数量と
証拠金の関係が通貨ペアに対してどのように作用するかを
見定めることで理解に近づきます。
先ずは、自らが戦う市場の環境を熟知することです。
環境とはルールであり、業者側の領域です。
プレイヤー側ではどうすることも出来ません。
であれば、なおさらにこれを理解する為に時間を割かねばなりません。
トレードとは、プレイヤー側の領域です。
いつエントリーして、いつイグジットするか。
これは、ブローカー側ではどうすることも出来ません。
これが、投資家の持つ唯一にして最大の武器です。
詰まる所、元より飛車角落ちで指す将棋なわけで、
手駒のみでは決定打が打てないことは明白です。
故に、如何に手駒を駆使するかということに苦慮するよりは
ルールから目を見出す方が可能性があります。
以前も書きましたが、FXは「勝ち負け」ではなく「損得」で
理解すべきです。
これを知らずにポジションを持っても、所詮はただの延命措置です。
例えば、100万円1ロットの時の買い証拠金と90万円1ロットの時の買い証拠金。
どちらがどれだけ多いですか?
比率はどうですか?
10pips上昇した時の維持率は?
10pips下落した時の維持率は?
更に、100万円1ロットの買いと90万円1ロットの売り
両建てすれば、証拠金は相殺される業者が多いですね。
そういう「ルール」です。
本当に価値が揃っているから相殺されているのでしょうか?
得をしているのは業者と投資家どちらですか?損をしているのは?
翻って、正しい価値で等価の両建てを構築可能なのは業者ですか?投資家ですか?
そして、真に価値の揃った「両建て」を持つと誰が得をし誰が損をしますか?
その理由は?
ちょっと書きすぎたので、この辺で止めます。
書きたいのは、この辺の理解が追いつくと「意のまま」に相場を楽しめます。
「意のまま」とは言葉の通り「思い通り」ということ。
そもそも、「意」が無ければ機能はしません。
「為替で何が出来るか?」
これを理解することが、為替において「意」を持つということです。
-有るは天意、成すは人事-
これは私の造語ですが、投資やビジネスを考える時に
常に肝に銘じています。
多くの場合、環境やルールは既に存在し変更不可です。
つまり、「天意」は既にそこに「有る」ものです。
その領域において、与えられた天意を「成す」ことが出来るか否かは
全て「人事」、人の業ということです。
それでは、アダムでした。