剥離-価値の状況確認-
こんにちは、アダムです。
為替相場が、少しざわついています。
米国の利上げ期待や、失望や、思惑通りや、想定外で右往左往します。
出来得る限りの防衛は、火の海に飛びこまないこと。
飛び込むつもりなら準備が必要です。
円が買われて、ドルが売られました。
つまり、円高ドル安というやつで、ドル円は下落です。
もう少し我慢すれば分かりますが、上しかないのに溺れたふりです。
直近の下げは、米国利上げ期待の失墜だそうです。
理由は、先日発表された雇用統計において、非農業部門の雇用者増加数が
3万8千人に留まったことが原因のようですね。
因みに、市場予想は15万5千人程でしたでしょうか。
これは、正にネガティブサプライズになり、利上げ期待が一気に遠のきました。
これが一般的な見解で、そう思う層が多いためにドル円は下落しました。
一方で、私が見て欲しいのは失業率です。
先日発表された米国の失業率は、4.7%まで低下していました。
修正が入らない限り、先月より0.3ポイントも低下しています。
これはリーマンショック前の低水準で、米国の歴史を見てもかなり低い値といえます。
では、これをどう見るかが重要ですが、私としては昨年末に利上げをした以上
このタイミング(6、7月)で利上げをしないのはおかしいと思います。
そもそも、利上げをしたこと自体がおかしいのですが、それは一旦置いておいて、
失業率がこの低水準にある状態で、追加利上げが出来ないのであれば、
何故利上げを始めたのかが疑問視されるレベルです。
そう考えると、意地でも利上げをしたいと思うのが人情で雇用者数の増減など
あまり関係の無いところで議論が為されていそうです。
それよりも深刻なのは円と日本株。
飾られたメッキが剥離しつつあります。
海外投資家は、嫌気して撤退するでしょう。
円は買われませんので、自然と方向は決まります。
投資におけるセオリーとは、「市場拡張余地のある商品が、安いうちに仕込む」こと。
こう考えると、如何に我が国が不適格なのかが分かります。
恐らく、それを反映するように日本の格付けも修正を余儀なくされるでしょう。
そうなると、本格的に投資家の日本離れが加速します。
ここからは、2020年あたりを目処に、2021年以降を見ておかなければ
勝ちの目はないかもしれません。
世界では、日本のプライドが安価で切り売りされています。
本当に価値のある「もの」を、先導する側が把握していないので質が悪い。
プライドを売るというのは、「奴隷」と同義だと思いますが・・・
いずれにしても、円もドルも、ついでにユーロも先行きは不安ですが、
投資という目線で見ると「美味しい」のでしょう。
少し複雑ですが。
それでは、アダムでした。